人権教育

令和6年度 第4回人権学習HR活動

10月31日(木)に第4回人権学習HRを行いました。

  

1年生【性の多様性について】

 性の多様性とは、単に「男性」・「女性」で明確に分けられるものではない。恋愛感情に関しても、その対象が異性であるとは限らず、どちらも好きになることもあれば、どちらも好きにならない場合もある。また、性別だけではなく、年齢や学歴、国籍、人種など、現代に求められる多様性の中でどう生きていくか。グループで意見を出し合い考えを深めた。

 *人権教育推進委員の感想

・考え方や感じ方は人それぞれ違うため発言や行動には気をつけなければいけないと感じた。難しいことではあるが、性への理解がもっと深まり、誰も傷つかない世界になってほしい。そして、そんな世界を目指すためにはこの問題について他人事に捉えるのではなく、自分事として考えていく必要があると考えた。

 

2年生【共生社会をつくるために】

 誰もが暮らしやすい世の中にするために、障害の有無に関わらず互いに個性を尊重し合うことが求められる。ユニバーサルデザインをはじめ、物理的障壁をなくすためにはどのような取り組みがあるのか。また、社会における心理的障壁によって社会への参加が制限されている事例を知ることで学びを深めた。

*人権教育推進委員の感想

・共生社会をつくるために必要なことの具体例として聴覚障がいを題材に考えた。手話や筆談だけでなく、スマートフォンなどの時代に沿った手段を知った。また、「人に関心をもって過ごす」ということの重要性に気が付くことができた。

 

3年生【日本人拉致問題】

 日本人拉致問題は生徒にとって身近な問題ではないかもしれません。しかし、北朝鮮による拉致問題は現在も解消されていない重大な事件であり、人権侵害です。今回の学習では、啓発アニメである「めぐみ」を視聴し、過去に何があったのか、どのように家族の幸せが奪われたのか。そして、現在も拉致被害者帰国に向けて尽力している人がいるということを学び、意見を出し合った。

*人権教育推進委員の感想

・拉致問題は今までニュースでしか耳にしたことがなく無知な状態だった。しかし、今回「めぐみ」というアニメを通じて拉致問題が非常に恐ろしいものだと知った。日常生活で突然起こっていたため、自分も被害者になる可能性があると感じた。また、拉致問題は国際問題なので一人の力では解決することができない。多くの人が拉致問題について知り、解決に向けて考える機会を持つべきだと感じた。

令和6年度 第2回人権学習HR活動

第2回人権学習HRを行いました。

今回は、6月6日(木)に2年生,13日(木)に1年生・3年生が実施しました。

 

1年生【子供と人権】

 いじめとは何か,いじめによってどのような問題が発生するかを確認し,傍観者の立場でいることも問題であることを学びました。また,子どもの貧困,虐待や子どもの権利についても学び,日本や世界の子どもたちが置かれている状況を知りました。

*人権推進委員の感想

・「自分がされると嫌なこと」をグループで話し合ってみると、一人一人違っていた。人と接するときに、自分の行動や発言でその相手がどう思うのかを考えなければいけないと感じた。

・「いじめ」を見つけたときには、被害者の意見だけを聞くのではなく、被害者,加害者のどちらの話も聞いてから対応する必要があると思った。

 

2年生【アイヌの人々】

 アイヌ民族が持つ独自の言語と文化について学び,現在の私たちの生活にもアイヌ語が関係していることなどを知りました。また,アイヌ民族について学ぶと同時に,多文化共生について理解を深めることができました。

*人権教育推進委員の感想

・北海道の先住民,アイヌの人々の言語や文化を学んだ。アイヌの言葉には、私たちの日常に影響を与えているものもあるということを初めて知った。一方で、アイヌ文化は明治政府によって崩されてしまったという悲しい面についても知った。その消滅の危機にあるアイヌ文化について、今月18日からの北海道への修学旅行を通してしっかりと学びたいと思う。

 

3年生【公平な採用選考を目指して】

 3年生には、9月に就職試験を控えた生徒も多数在籍しています。企業が欲しい人材とはどんな能力を身につけた人なのかという就職生には必須の事項を確認した上で、就職差別につながる14項目について考えました。また、就職差別につながるような質問をされたときの答え方についても、模擬面接を通じて練習しました。

*人権教育推進委員の感想

・就職面接で就職差別になる質問についてグループで話し合った。「血液型」や「信仰宗教」「住所」など、法律で自由を認められているものや差別につながるものは面接であっても返答を断り事前に就職差別を防ぐ必要があると感じた。

令和6年度人権・道徳教育映画会

5月30日(木)に人権・道徳教育映画会を行いました。

 今回は「かがみの孤城」という映画を視聴しました。この映画は、「君を、ひとりにはしない」というキャッチコピーがあります。このキャッチコピーも相まって、独りぼっちだった主人公が鏡の中の世界で出会う仲間たちと心を通わせ、願いを叶える旅に出て行くような、ファンタジックで温かみのある内容となっています。

 

 【生徒たちの感想】

・この映画を通して、自分の考えや思いを人に伝えるということがどれほど大切なことなのか知ることができました。「大丈夫?」などの言葉は心が救われる言葉だと思う。人に合わせるような人間ではなく、自分の気持ちをしっかりと持てるようにしたい。

・この映画から、人は一つの行動でトラウマを抱えてしまうと、そのトラウマはなかなか改善されず、長く引きずってしまうということを改めて感じた。そのトラウマを抱える中でも周りの信頼できる人々のサポートは欠かせない物だと思った。

 

令和6年度第1回人権学習HR活動

5月9日(木)の7限目に、第1回人権学習HRを行いました。

1年生「SNSと人権(インターネットによる人権侵害)」

 SNSは私たちの生活に欠かせないものとなっています。一方で、なにげなく送ったメッセージや投稿画像が、他者を傷つけたり事件を引き起こしたりすることもあります。SNSにはどんなリスクがあるのか、加害者にも被害者にもならないためにどのような対策が必要なのかを考えました。

*人権教育推進委員の感想

 SNSによる人権侵害の具体的なトラブルの例を見て、その原因や気をつけるべきことを考えました。メッセージでのやりとりは、自分の伝えたいことを相手がどう受け取るかを考え、確認することが大事だと思いました。これからはインターネットをしっかりと考えて使用していきたいです。

 

2年生「メディアリテラシー(インターネットによる人権侵害)」

 ネット上に掲載されている記事や書き込みといった情報は、必ずしも正しいものではありません。使い方によっては便利で有益なものですが、使い方を誤ったり、情報を鵜呑みにしたりしてしまうと危険です。どうすれば情報に惑わされないか、インターネットの使い方について考えました。

*人権教育推進委員の感想

 今は誰でも情報を発信・受信することができる時代なので、情報のやりとりでは互いに注意する必要があると感じた。特に、得た情報を鵜呑みにしてしまわないことや、自分が発信する側に立った際にも誤った情報を発信しないように気をつけたい。また授業を通してファクトチェックのやり方を知ることができ勉強になった。

 

3年生「インターネットによる人権侵害」

 SNSでの誹謗中傷は後を絶ちません。近年、芸能人への誹謗中傷で命をたってしまった事例や、裁判で有罪判決が下された事例など、ニュース等で耳にする機会も多い問題です。SNSで傷つく人を減らすためにはどのようにしたらよいか考えました。

*人権教育推進委員の感想

SNSによる誹謗中傷の問題は以前より目にする機会が多くなったように感じます。今回は、初めてSNSに関する法律について考えました。法整備が検討されており、法整備は確かに必要だと思いますが、私はそれ以上に個人が気をつけるべきことだと感じました。安心・安全に利用することをこれからも意識していきたいです。

 

令和5年度第5回人権学習HR活動

2月22日(木)の7限目に、2年生が第5回人権学習HR活動を行いました。

 

人権尊重のまちづくり

 同和問題は今も解決に向けてさまざまな議論や取組がなされています。今回は同和問題によって両親から結婚を反対される女性をテーマにした動画を視聴し、同和問題の歴史や正しい認識について学びを深めました。

*人権教育推進委員の感想

・どんなに周りが反対していても、自分が正しいと思ったら周りに流されずに自分の意見で突き進もうと思います。同和問題について正確に学び、これからも勉強していきたいです。

・今回の授業で同和問題について学び、まだ身近に存在するものだと知りました。私自身も同和問題について、さらに「知る」必要があると思いました。そして、知ったことを「伝える」という行動にも移していきたいです。

令和5年度人権・道徳教育講演会

11月14日(火)の7限目に、人権・道徳教育講演会を行いました。

今年度は、徳島県人権教育研究協議会副会長であり、徳島県人権教育指導員を務められている徳山富子さんをお迎えして、「子どもの人権~自尊感情を育むために~」と題してご講演をいただきました。日本人の実に7割以上の人が、「自分のことをダメな人間だと思うか」という質問に「はい」と答えたそうです。諸外国と比べても、日本人は自尊感情が低いようですが、自尊感情を高めるための考え方やキーワードをご自身の経験も踏まえながら丁寧に教えていただきました。

以下、生徒たちの感想です。

*徳山先生の講演を聴いて、自尊心を高めるために無意識にできていたことが多いことに気づきました。私は中学生までネガティブ思考がくせになっていて、何をするにも「できない」「無理だ」と思うことが多かったですが、高校生になってからはいろんなことにチャレンジし、小さな成功を増やすことで、できないと思うことでも「あのときあれができたから大丈夫!」と思えるようになりました。失敗や間違いは足し算思考で考えることで自尊心を高め、とっておきの3段飛び言葉を使うことで、他の人や子どもの自尊心を伸ばせるようになりたいです。

*今回の講演会で、私は少し自尊感情が低く、それが自分を否定的に考えてしまうことにつながるということに気づきました。私は目標を大きいものにしていましたが、小さな目標を立ててそれを少しずつ達成していくと、自信がつき大きな目標に近づいていけるんだということがわかりました。自尊心を高めるために、周りの人ができることもあるということを知ったので、私も友達や家族などの大切な人に自尊心を高めていってもらいたいと思いました。

*私たちはまだ成人していなくて、いろんなことを思い悩む時期です。自分のことが好きになれない人だってたくさんいる中で、徳山先生のおっしゃっていた「物事をポジティブに考え、小さな段階を少しずつ歩んでいけばいい」という言葉がシンプルながら、一番心に響きました。自分にとって良いことよりも悪いことが多い世の中だからこそ、自分のことを理解してくれる人たちの存在、自分自身の存在が大切なのだとわかりました。

*「あなたは自分のことが好きですか?」という質問の答えに迷って、手を挙げることができなかった。これも自己肯定感の低さが関係していると思った。自分のことが好きと思えることのメリットを知ることができて良かった。これからは自己肯定感を高めて、人生を豊かにできるように生活していきたい。そのために、小さな成功体験や達成体験を大切にしていきたい。また自分の発言にも気をつけて生活したい。

*失敗や間違いは、自分に今足りていないところを知るチャンスであり、失敗することや挫折することを恐れず、次のステップや成功につながることと捉えることができるようになると学びました。ポジティブな考え方は脳に大きな影響を与えます。失敗することばかりを考えてしまった時は、自分は必ずできるんだというイメージ、幸せになる自分をイメージしたいと思います。幸せを呼ぶ3つの言葉「ありがとう」「感謝します」「ついてる」を大切にしたいと思います。

 

ここには載せきれませんが、生徒たちもそれぞれ自分の考えを深めていました。

徳山先生、貴重なご講演ありがとうございました。

令和5年度第4回人権学習HR活動

11月2日(木)に第4回人権学習HR活動を行いました。

 

1年生「性の多様性について~LGBT~」

 性の多様性については、世界中でさまざまな議論がなされています。まずは、「LGBT」について正しく理解することが大切です。その上で自分たちにできることを考えました。

*人権教育推進委員の感想

 よく言われている「LGBTQ」だけでは圧倒的に表現が足りないと感じました。だから「LGBTQ+α」はかなり合理的だと思いました。

 

2年生「共生社会実現に向けて」

 多様化やグローバル化が進む現代社会では、さまざまな背景を持った人と共生していく必要があります。今回は聴覚障害者について、デフサッカーやドラマの映像などを参考にしながら考えを深めました。

*人権教育推進委員の感想

 ろう者の人はぱっと見では見分けがつかないので、慎重に生活していきたいとおもいました。また、ろう者の人を見かけたら、優しく寄り添って助けてあげたいです。デフサッカーの動画を見て、コミュニケーションがとれない中、ゴールを決めるのがすごいと思いました。

3年生「日本人拉致問題」

 北朝鮮による日本人拉致問題は未だに解決していない人権問題です。拉致問題のどのような点が人権問題なのか、アニメ「めぐみ」を視聴して考えを深めました。

*人権教育推進委員の感想

 「めぐみ」を見て、拉致されている人がいてもすぐに他の人たちは気づくことができないというのは怖いと思いました。気づいたとしてもすぐに帰ってこられず、生存確認もできないのは、被害者だけでなくその家族の人生も奪われているんだなと感じました。

 

令和5年度第3回人権学習HR活動

9月28日(木)に第3回人権学習HR活動を行いました。

 

1年生「災害時における人権問題」

 南海トラフ地震は今後30年以内に高確率で発生すると言われており、本校は避難所に指定されています。避難所ではさまざまな事情を抱えた人が生活をともにしなければなりません。すべての人が安心して生活するには、避難所をどのようにデザインすればいいかについて、考えを深めました。

 

*人権教育推進委員の感想

 災害時は、体育館などにたくさんの人が避難してきて、何日間も一緒に生活をしないといけないので、大変だなと思いました。災害時は、たくさんの人権問題が発生します。一番の人権問題はトイレだと知りました。もし、災害が起こったら、自分に何ができるのかを考えて、動こうと思いました。

 

2年生 「認知症サポーター養成講座」

 65歳以上の4人に1人が認知症とその予備軍であり、徳島県は全国と比べても高齢化が進んでいるため、認知症への理解を進めることは差し迫った課題といえます。昨年と同様に外部講師の先生をお招きして,認知症サポーター養成講座を行い、認知症の兆候や症状、支援の方法などについて学びました。

 

*人権教育推進委員の感想

 親戚に認知症の人がいて、会った時に他人かのような対応だったので驚いて会話出来ませんでした。今思えば、ちゃんと話をしていたら、思い出してくれたのかなと少し後悔しています。次会った時は、会話を弾ませたいなと思いました。

 

3年生 「結婚差別」

 同和問題に起因する結婚差別は、残念ながら現代にも残っています。実際に結婚差別に直面した人の体験を動画で視聴しながら、結婚差別の実情や「寝た子を起こすな」論について考えました。

 

※人権教育推進員の感想

 動画を見て、現代でも結婚差別があることを悲しく思いました。憲法にもあるように、2人が同意していれば周りが批判する必要はないと思っていたけど、結婚に関しては親や周りが祝福してくれないと心の底から喜べないと思いました。学校の教育で正しい知識をもつ人が増えて欲しいです。

令和5年度第2回人権HR活動

第2回人権学習HRを行いました。

今回は6月8日(木)の7限目に2年生,15日(木)の7限目に1・3年生が実施しました。

 

1年生「子どもと人権」

 いじめとは何か,いじめによってどのような問題が発生するかを確認し,傍観者の立場でいることも問題であることを学びました。また,子どもの貧困,虐待や子どもの権利についても学び,日本や世界の子どもたちが置かれている状況を知りました。

*人権教育推進委員の感想

・私は「だから わるい」という文章を読んで,いじめで悪いのは加害者だけではなく,傍観者も悪いことを改めて認識しました。自分が次のターゲットにされるかもしれないと怖く感じるかもしれないけれど,いじめられる人の気持ちに寄り添ってあげたいと思いました。

  

2年生「アイヌの人びと 」

 アイヌ民族が持つ独自の言語と文化について学び,現在の私たちの生活にもアイヌ語が関係していることなどを知りました。また,アイヌ民族について学ぶと同時に,多文化共生について理解を深めることができました。
 今月21日(水)からの修学旅行では,ウポポイ民族共生象徴空間を訪れます。今回学習した内容に現地で触れてきたいと思います。 

*人権教育推進委員の感想

・アイヌの言葉や,ことわざが心に残りました。修学旅行がさらに楽しみになりました。

・北海道の地域名の80%がアイヌ語であるという事に驚いた。アイヌの人びとの存在は北海道で大きなものであったのだと思った。修学旅行では,差別の歴史について学びたい。

 

3年生「公平な採用選考をめざして」

  3年生には、9月に就職試験を控えた生徒も多数在籍しています。企業が欲しい人材とはどんな能力を身につけた人なのかという就職生には必須の事項を確認した上で、就職差別につながる14項目について考えました。また、就職差別につながるような質問をされたときの答え方についても、模擬面接を通じて練習しました。

*人権教育推進委員の感想

・就職差別につながる14項目について学んだ。答えてもよいと思っていた質問でも,差別に繋がるものがあると知ることができた。

・就職差別に繋がる質問をされた時の答え方を学べてよかった。就職面接では,このことを思い出して気を付けたい。

・就職試験を控えている自分にとって,覚えておくべき内容だと感じました。就職面接でも今日の授業内容を活かしていきたいと思いました。

 

令和5年度人権・道徳教育映画会

5月25日(木)に人権・道徳教育映画会を行いました。

 

今年度は、島崎藤村原作の「破戒」を全校生徒で視聴しました。間宮祥太朗さん演じる主人公の丑松は、被差別部落出身ということを隠して、小学校の教員として働いていました。丑松は生徒に慕われていましたが、一方で自分の出自を隠していることや未だに身分差別が続く社会の状況に煩悶していました。そんな中、丑松は、被差別部落出身の思想家である猪子蓮太郎が著した本や演説に感動し、教え子たちにメッセージを託します。

*生徒の感想(抜粋)

・主人公が、自分が被差別部落出身であるということを絶対に口にしてはいけない、人を信用してはいけないと葛藤している苦しい表情が印象に残っています。困難に立ち向かおうとする姿勢に勇気づけられました。現代を生きる私たちも、生活の中でどこか無意識のうちに差別をしているかもしれないと思いました。

・主人公が言っていた、「みんな血が通い合っている人間」という言葉がとても印象に残っています。

・「人は弱いから差別をする」という言葉がとても心に刺さり、なぜ生まれが違うだけで差別されなければならないのだろうと思いました。

・演説を聴いた後の主人公は、勇気を出して出自を打ち明けられてよかったと思います。そして、そのことを知った友人の対応に私は感動しました。また、生徒たちも「先生は先生だ」と言って、本当に大切なことは何かをわかっていると思いました。