2024年11月の記事一覧

令和6年度 人権・道徳教育講演会

11月21日(木)の6・7限目に、人権・道徳教育講演会を行いました。


 

 今年度は、徳島県人権教育指導員を務められている井上明美先生をお迎えして、「誰もが幸せに生きるために~ジェンダーの視点から考える性犯罪・性暴力~」と題してご講演をいただきました。全校生徒を対象に実施したアンケートや、過去にあった事件を交えつつ、現代のジェンダーや恋愛における問題点を教えていただきました。性やジェンダーの問題は、多くの生徒にとって普段の会話では踏み込みにくい内容であり、自分の知識や認識が正しいのか分からない人も多かったと思います。そのような人にとっても、この講演会は正しい知識を得られる良い機会になりました。

 

 

以下、生徒たちの感想です。

 ジェンダーギャップ指数における日本のランキングが、125位ととても低いことは授業を通して知っていたが、男性のハラスメント被害が増加していることや、男性の自殺数が女性よりも多いことなど、知らないことが多くて驚いた。また、避妊に対して若い人たちの知識が浅いことや、軽く考えていることが分かり、もっと知識を増やせる機会が欲しいと感じた。

 井上先生の「性はグラデーション」という言葉が1番心に残った。多様性という言葉が広く使われるようになった現代に適した言葉だと感じた。恋愛が「男性」と「女性」の関係だけではなく、それぞれの理想とする関係性が受け入れられる世の中になって欲しいと思った。

 歳を重ねていくごとに、自分や相手に対しての価値観が変わっていき、段々と「らしさ」が「ならなければいけない」という強い脅迫になってしまうことに気がついた。「相手の意見を尊重する」「相談する」「自分を守る」これらの意識を常に持つことの大切さを学べた。

 実際にあった事件をもとに、自分たちに問いかけるようなご講演で性についての考えを深めることができた。親子間での不同意性交の事件が無罪になったという過去の判例に驚いたが、今では少しずつ法律も改正されているということを知って安心した。これからの時代、性やジェンダーに対する考えが見直され、凄惨な事件がなくなって欲しいと願っている。

 

 

令和6年度 第4回人権学習HR活動

10月31日(木)に第4回人権学習HRを行いました。

  

1年生【性の多様性について】

 性の多様性とは、単に「男性」・「女性」で明確に分けられるものではない。恋愛感情に関しても、その対象が異性であるとは限らず、どちらも好きになることもあれば、どちらも好きにならない場合もある。また、性別だけではなく、年齢や学歴、国籍、人種など、現代に求められる多様性の中でどう生きていくか。グループで意見を出し合い考えを深めた。

 *人権教育推進委員の感想

・考え方や感じ方は人それぞれ違うため発言や行動には気をつけなければいけないと感じた。難しいことではあるが、性への理解がもっと深まり、誰も傷つかない世界になってほしい。そして、そんな世界を目指すためにはこの問題について他人事に捉えるのではなく、自分事として考えていく必要があると考えた。

 

2年生【共生社会をつくるために】

 誰もが暮らしやすい世の中にするために、障害の有無に関わらず互いに個性を尊重し合うことが求められる。ユニバーサルデザインをはじめ、物理的障壁をなくすためにはどのような取り組みがあるのか。また、社会における心理的障壁によって社会への参加が制限されている事例を知ることで学びを深めた。

*人権教育推進委員の感想

・共生社会をつくるために必要なことの具体例として聴覚障がいを題材に考えた。手話や筆談だけでなく、スマートフォンなどの時代に沿った手段を知った。また、「人に関心をもって過ごす」ということの重要性に気が付くことができた。

 

3年生【日本人拉致問題】

 日本人拉致問題は生徒にとって身近な問題ではないかもしれません。しかし、北朝鮮による拉致問題は現在も解消されていない重大な事件であり、人権侵害です。今回の学習では、啓発アニメである「めぐみ」を視聴し、過去に何があったのか、どのように家族の幸せが奪われたのか。そして、現在も拉致被害者帰国に向けて尽力している人がいるということを学び、意見を出し合った。

*人権教育推進委員の感想

・拉致問題は今までニュースでしか耳にしたことがなく無知な状態だった。しかし、今回「めぐみ」というアニメを通じて拉致問題が非常に恐ろしいものだと知った。日常生活で突然起こっていたため、自分も被害者になる可能性があると感じた。また、拉致問題は国際問題なので一人の力では解決することができない。多くの人が拉致問題について知り、解決に向けて考える機会を持つべきだと感じた。